「第4回グラチア音楽賞」の授賞式が12月8日、旭川荘厚生専門学院で行われ、国内外で活躍する指揮者の山田和樹さん、フルート奏者の北川森央さんの2人に賞が贈られました。
同音楽賞はグラチア・アート・プロジェクト(★注)の一環で、人間の生き方、哲学に関心を持って活動する若手演奏家の発掘を目的に平成25年に創設。毎年、授賞式に合わせ受賞者によるコンサートを開催しています。
授賞式では、末光茂理事長が山田さん、北川さんに賞状を授与。同プロジェクトを提唱した瀧井敬子さん(元東京藝術大学特任教授)から副賞が贈呈されました。
続いて行われた受賞記念コンサートでは、山田さんがクロイツァーゆかりのピアノを弾き、北川さんと共演しました。2人は北川さんが東京藝術大学の1年先輩という間柄で、在学中に一緒に芸大生有志のオーケストラ(現在の横浜シンフォニエッタ)を結成。演奏の合間には学生時代のエピソードなども紹介しながら、ピアノとフルートのソロ、アンサンブルなど8曲を披露しました。
会場には旭川荘の利用者や職員、厚生専門学院の学生ら約300人が集い、ピアノとフルートが奏でる優雅で繊細な調べに耳を傾けました。
★注:グラチア・アート・プロジェクト
旭川荘の利用者、職員らがアートを媒体として「笑顔を共有する場」をつくることを目的とした企画。荘所有の“クロイツァーゆかりのピアノ”を発見した瀧井敬子さんが故・江草安彦名誉理事長と話し合いを重ね、平成25年に創設。ピアノの修復やコンサートなどを行い、27年3月の旭川荘60周年記念オペラも協賛した。
※写真上:息の合った演奏を披露する北川さん(手前)と山田さん
写真下:曲の合間には軽妙なトークで会場を沸かせた